2012年の行政書士試験で狙われるテーマとは(3)
前回のエントリーの続きです。
「2011年度の日本の貿易収支が
48年ぶりの赤字になった」というお話をしました。
つまり貿易赤字ということです。
ところで、「貿易収支」とは一体何でしょうか?
簡単にいうと「輸出と輸入どちらが多いか」ということです。
2011年、日本では震災が起こりました。
そして円高、世界不況が蔓延しています。
震災で原発が止まったことで、より一層エネルギーを、
海外に求める必要がでてきました
一方で、円高や世界不況のため輸出は落ち込んでいます。
原発が止まったことで火力発電のための大量の燃料を
中東各国から輸入しなければならず、
しかし、輸出は厳しい情勢が続く。
つまり、輸入額>輸出額なり、
日本全体として赤字になったということです。
これが貿易赤字の仕組みです。
ですが、実は日本は「貿易赤字」であるとともに、
「経常黒字」でもあります。
分かりにくいですよね。
「経常黒字」というのは「経常収支が黒字」ということです。
例を挙げると、日本は大量のアメリカ国債を持っています。
国債を持っているということは、毎年、利息を受け取ることが
できるということです。
他にも日本企業が外国企業から社債や
株の配当金を受け取っています。
こういった投資による海外からの利息や配当金を
「所得収支」といいます。
日本は「所得収支」で受け取れるお金が大きいので、
「貿易赤字」でもそれを補って余りある「所得黒字」が
あるため、全体としては「経常黒字」となっているのです。
会社でいうところの、
「営業利益が赤字で、経常利益が黒字」
というのに近いです。
家庭で例えると、
「給与手取りが毎月30万円で、支出が32万円。
だけど、毎月7万円配当金を受け取っている」
といった感じですね。